日下診療所を承継した理由 — 1990年からの地域医療を、未来へつなぐ

日下診療所は、東京都荒川区南千住で1990年に開設されて以来、30年以上にわたり地域の皆さまの健康を支えてきた診療所です。医承会グループは、2023年10月にこの日下診療所を承継し、診療を再開しました。日下診療所がたどってきた歩みと、医承会グループが承継を決断した理由、これから日下診療所が地域の皆さまにどのような医療を提供していくのかをお伝えします。
1990年から30年以上、南千住の地域医療を担ってきた診療所
日下診療所が荒川区南千住の地に開設されたのは1990年1月のことです。南千住駅から徒歩5分の場所で、長年にわたり内科・小児科を中心とした一次診療を提供し、地域のかかりつけ医として親しまれてきました。
風邪をひいたとき、健康診断で気になる数値が出たとき、お子さまの体調が心配なとき、まず最初に相談できる「いつもの先生」として何世代にもわたって日下診療所を頼ってこられた患者さんが、この南千住の地にいらっしゃいます。そうして30年以上かけて積み重ねられてきた地域とのつながりは、医療機関にとって何よりも大切な財産です。
一時的な休眠を経て、2023年10月に医承会グループが承継
しかし令和に入ってからの数年間、日下診療所は一時的に診療を縮小する半休眠の状態にありました。長く地域に根ざしてきた診療所が静かになることは、通院されていた方々にとって決して小さくない出来事です。
医承会グループは「地域医療を未来につなぐ」というミッションのもと、後継者不足や承継課題によって閉院の危機にあるクリニックを引き継ぎ、地域医療を持続させる取り組みを続けています。2023年10月1日、医承会グループは法人譲渡という形で日下診療所を承継しました。法人譲渡を選んだのは、保健所への登録を継続することで診療所としての連続性を保つためです。1990年からの歴史を断ち切ることなく、新しい体制のもとで再びこの場所に診療の灯を取り戻す——それが、医承会グループが日下診療所の承継を決断した理由です。
承継後の診療体制
承継後は診療体制を一歩ずつ整え、2025年1月に木村が院長として就任しました。内科専門医・高血圧専門医・内分泌代謝科専門医の資格を持ち、内科・小児科の一般診療に加えて、高血圧専門外来・糖尿病専門外来など慢性疾患の継続管理を担当しています。
副院長の篠﨑は、日本リウマチ学会専門医として東京女子医科大学附属膠原病リウマチ痛風センターでの臨床経験を持つリウマチ・膠原病領域の専門医です。リウマチ膠原病外来として、関節リウマチ・全身性エリテマトーデス・シェーグレン症候群などの専門診療を担当しており、地域の診療所でこうした専門外来を備えている例は多くありません。高度な検査や入院加療が必要となった場合には、東京女子医科大学附属膠原病リウマチ痛風センターをはじめとする高度医療機関と緊密に連携できる体制を整えています。
南千住で「幅広い世代のかかりつけ医」として
日下診療所が立つ南千住は近年再開発が進み、若いご夫婦や子育て世代のご家族が新しくこの地に住まいを構える一方、長くこの地で生活してこられた高齢の方々も多くいらっしゃいます。日下診療所には、生まれて間もないお子さまから働き盛りの世代、ご高齢の方まで、本当に幅広い世代の患者さんがお越しになります。
日下診療所が大切にしているのは、目の前の症状だけでなくその方の生活やご家族のこと、これからどう過ごしていきたいかという希望にまで耳を傾けることです。標準的な治療を正確に提供することはもちろん、患者さんお一人おひとりが納得して治療を続けていけるよう、対話を重ねる診療を心がけています。
これからの日下診療所
1990年からこの地で培われてきた日下診療所の歴史を、これから20年、30年先の未来へつないでいくこと——それが、医承会グループがこの診療所を承継した最大の理由です。医承会グループは関東・関西で複数のクリニックを運営しており、日下診療所も姉妹院である八丁堀3丁目クリニックなどと知見を共有しながら、診療の質を高めていきます。
南千住で生活されるすべての世代の方々にとって、いつでも気軽に相談できるかかりつけ医として、日下診療所はこれからも歩みを続けてまいります。お気軽にお越しください。
執筆: 石田 和也(理事長)