朝、手がこわばるのは何科?関節リウマチを疑う症状と受診目安【南千住・三ノ輪】

朝起きたときに手が握りにくい、指が動かしにくい、しばらく動かすと楽になると感じることはありませんか。こうした「朝のこわばり」は関節リウマチでみられる症状の一つですが、朝に手がこわばるだけで関節リウマチと決まるわけではありません。

手指の関節や腱の不調、変形性関節症、けが、手の使いすぎなどでも似た症状が起こることがあります。大切なのは、こわばりが続く時間だけで自己判断せず、腫れ・痛み・熱っぽさ、症状が出る関節、経過を合わせて医師へ伝えることです。

この記事では、朝の手のこわばりを何科へ相談するか、関節リウマチを考える手がかり、受診前に準備したい情報を解説します。

先に結論:腫れや痛みを伴う朝のこわばりは、内科・リウマチ科へ相談できます

朝のこわばりに加えて、手指や手首の関節が腫れる、痛む、症状が続く・繰り返す場合は、内科またはリウマチ科が相談先です。日下診療所では、リウマチ科を専門とする医師が症状の経過と関節の状態を確認し、必要な検査や受診先を検討します。

一方、けがの直後から一か所だけが強く痛む、関節や骨の変形・動かしにくさが中心の場合は、整形外科が相談先になることがあります。最初から原因を判断できない場合は、受診しやすい内科で相談し、必要に応じて適切な診療科へつないでもらう方法もあります。

症状・状況最初に相談する診療科の目安
朝のこわばりと手指・手首の腫れや痛みが続く内科・リウマチ科
複数の関節に症状がある、微熱やだるさもある内科・リウマチ科
けがの直後から一か所が強く痛む、動かせない整形外科。強い症状は早めに相談
しびれや感覚の低下が中心整形外科・神経内科など。まず内科での相談も可
どの診療科か判断できない内科

この表は診断を決めるものではありません。症状が急に悪化する、強い腫れや痛みで日常生活に支障がある場合は、早めに医療機関へ相談してください。

朝のこわばりだけでは、関節リウマチと診断できません

日本リウマチ学会は、関節リウマチの主な症状として、関節の痛み、腫れ、朝のこわばりを挙げています。手足の指や手首に症状が現れることが多く、複数の関節に左右対称に出ることがあります。

ただし、片側だけ、少数の関節だけに症状が出る場合もあります。「左右対称でないから関節リウマチではない」「朝のこわばりが短いから心配ない」と、特徴の有無だけで判断することはできません。

また、朝の手のこわばりは関節リウマチ以外でも起こります。診察では、症状が出る場所と経過、関節の腫れや熱、けがや手の使い方、ほかの症状などを確認し、原因を整理します。

受診を考える手がかり

次のような症状が続く、または繰り返す場合は、内科・リウマチ科への相談を検討してください。

  • 手指や手首の関節が腫れている
  • 朝に手を握りにくく、動かしているうちに少し楽になる
  • 複数の関節に痛みや腫れがある
  • ペットボトルのふたを開ける、ボタンを留めるなどの動作がしにくい
  • 関節の症状に加えて、だるさ、微熱、食欲低下などがある
  • 目や口の乾き、発疹など、関節以外の症状もある

すべてがそろう必要はありません。逆に、項目に当てはまっても関節リウマチとは限りません。日本リウマチ学会は、関節症状が続く場合に、関節炎診療を得意とする膠原病・リウマチ内科や整形外科へ相談することを案内しています。関節リウマチでは早期の診断と適切な治療が重要なため、自己判断で長く様子を見続けないことが大切です。

強い症状や急な変化があるとき

関節が急に大きく腫れた、赤く熱を持つ、強い痛みや発熱がある、けがの後に手を動かせない場合は、通常の予定を待たず医療機関へ相談してください。

また、突然片側の手足が動かしにくくなった、言葉が出にくい、強い胸痛や息苦しさがある場合は、手のこわばりとして様子を見ず119番へ連絡してください。

受診前に記録しておくとよいこと

症状は診察時には軽くなっていることがあります。次の内容をメモしておくと、経過を伝えやすくなります。

  • いつから始まり、毎日か、ときどきか
  • 朝のこわばりがどのくらい続くか
  • どの指・関節に症状があるか
  • 腫れ、赤み、熱っぽさ、痛みの有無
  • 左右両方か、片側だけか
  • 動かすと楽になるか、使うと悪化するか
  • 発熱、だるさ、目や口の乾き、発疹などの有無
  • 服用中の薬、これまでの病気、家族のリウマチ歴

腫れが分かるときにスマートフォンで写真を撮り、撮影日時を残しておくことも、症状の変化を伝える助けになります。お薬手帳や過去の検査結果があれば持参してください。

診察や検査では何を確認する?

診察では、症状の経過を聞き、痛みや腫れのある関節の場所と数、動かしにくさなどを確認します。必要に応じて、炎症反応、リウマトイド因子(RF)、抗CCP抗体などの血液検査を検討します。

RFや抗CCP抗体は診断の手がかりになりますが、陰性でも関節リウマチの場合があり、陽性でも関節リウマチではない場合があります。血液検査だけで診断せず、症状、診察所見、必要な画像検査などを合わせて総合的に評価します。

すべての方へ同じ検査を行うわけではありません。症状や診察結果により、専門医療機関での画像検査や追加評価をご案内する場合があります。

日下診療所で相談できること

南千住の日下診療所では、篠﨑美樹子副院長が日本リウマチ学会専門医として、リウマチ・膠原病領域の診療を担当しています。朝の手のこわばり、関節の腫れ・痛みについて、症状と関節の状態を確認し、必要な検査や受診先を検討します。

関節リウマチの病気・検査・治療については、既存の関節リウマチの診療案内をご覧ください。関節以外の症状もある方は、膠原病の診療案内も参考になります。

よくある質問

朝のこわばりが何分続いたら関節リウマチですか?

続く時間だけで関節リウマチかどうかは決まりません。こわばりの時間は重要な情報ですが、関節の腫れや痛み、症状が出る場所、血液検査、必要な画像検査などを合わせて判断します。時間を測り、ほかの症状と一緒に医師へ伝えてください。

血液検査が陰性なら関節リウマチではありませんか?

RFや抗CCP抗体が陰性でも関節リウマチの場合があります。反対に、陽性でも関節リウマチではない場合があります。血液検査の結果だけで自己判断せず、症状と診察所見を合わせて医師へ相談してください。

整形外科とリウマチ科のどちらへ行けばよいですか?

けがや一か所の強い痛み、骨・関節の形や動きの問題が中心なら整形外科が相談先になります。朝のこわばりに加えて複数の関節の腫れ・痛み、だるさなどがある場合は、内科・リウマチ科へ相談できます。迷う場合は受診しやすい診療科で最初に相談してください。

症状が軽い日でも受診できますか?

受診時に症状が軽くても、続いている・繰り返している場合は相談できます。症状が強かった日の写真、こわばりの時間、痛む関節を記録して持参すると経過を伝えやすくなります。

参考情報

医学監修: 篠﨑 美樹子(副院長)

執筆: 石田 和也(理事長)